持込機械・火気・危険物·公開 2026年10月24日·FUKULO(合同会社商陣)

持込機械等使用届(電動工具・電気溶接機等)の書き方|参考様式第6号の欄、点検表、絶縁抵抗の記録

電動丸のこ・グラインダー・アーク溶接機などを現場に持ち込むときは、重機とは別の持込機械等使用届を出す現場が多くあります。全建統一様式では参考様式第6号がこれにあたり、工具ごとに規格・管理番号・持込日・点検者・取扱者を書き、絶縁抵抗の測定値と点検表を付けます。この記事では、内装工事で持ち込む5台を例に、欄の書き方と点検の決まりを説明します。

持込機械等(電動工具・電気溶接機等)使用届の無料Excelつきこの記事の書き方のまま使えます。登録不要。
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目次
  1. 持込機械等使用届の電動工具の届とは
  2. 持込機械等使用届の電動工具に関わる法令
  3. 持込機械等使用届の電動工具の届を出すまでの流れ
  4. 持込機械等使用届の電動工具の書き方|工具ごとの欄
  5. 持込機械等使用届の電動工具の点検表
  6. 持込機械等使用届の電動工具の絶縁抵抗の書き方
  7. 持込機械等使用届の電動工具でよくある間違いと充電式の扱い
  8. 持込機械等使用届の電動工具を無料テンプレートで速くするには
  9. 持込機械等使用届の電動工具のよくある質問
  10. 持込機械等使用届の電動工具のまとめ

持込機械等使用届の電動工具の届は、下請の会社が電動工具や電気溶接機、発電機、送風機などを現場に持ち込むときに、元請の所長に出す届です。元請はこれを見て、工具が点検されているか、漏電で感電しないための備えがあるかを確かめ、受け付けた工具に受理証(届済証)を貼ります。

この記事では、株式会社サンプル工業(内装工事の一次下請)が、株式会社サンプル建設の「〇〇ビル新築工事作業所」に、電動丸のこ・充電式インパクトドライバー・ディスクグラインダー・交流アーク溶接機・送風機の5台を持ち込む場面を例にします。工具・測定値・人名はすべて架空です。重機の届は様式が別なので、持込機械等使用届の書き方で説明しています。

持込機械等使用届の電動工具の届とは

持込機械等使用届の電動工具の届とは、電動工具・電気溶接機などの電気で動く機械を現場に持ち込むときに、機械ごとの内容と点検の結果を元請に届け出る書類です。全建統一様式では参考様式第6号「持込機械等(電動工具・電気溶接機等)使用届」がこれにあたります。

参考様式第6号の機械名の一覧には、電動カンナ・電動ドリル・電動丸のこ・グラインダー等・アーク溶接機・ウインチ・発電機・トランス・コンプレッサー・送風機・ポンプ類・ミキサー類・コンベヤー・吹付機・ボーリングマシン・振動コンパクター・バイブレーター・鉄筋加工機などが並んでいます。内装工事で使う工具の多くが、この届の対象になります。

様式の注記には、次の4つが書かれています。

注記(要旨)意味
届出は、持ち込む会社(貸与を受けた会社が下請の場合はその会社)の代表者が所長に届け出る工具を借りて使う下請が届ける
点検表の点検結果欄には、該当する箇所へ✓を記入する点検した項目に✓
絶縁抵抗の測定については、測定値(メガオーム)を記入する測った値を数字で書く
持込機械届受理証を持込機械に貼付する受け付けた工具に受理証を貼る

ポイントはここです。電動工具の届は、工具の名前を並べるだけでなく、絶縁抵抗を測った値を数字で残す書類だという点です。「良」「○」ではなく、測定値を書く欄になっています。

持込機械等使用届の電動工具に関わる法令

持込機械等使用届の電動工具の届は、元請が求める書類ですが、点検する中身は労働安全衛生規則とつながっています。主な条文をまとめます。

条文決まり(要旨)届のどこに関わるか
労働安全衛生規則 第333条対地電圧150Vを超える移動式・可搬式の電動機械器具や、水などで濡れた場所・鉄板や鉄骨の上などで使う移動式・可搬式の電動機械器具は、感電防止用漏電しゃ断装置をつなぐ。難しいときは接地する漏電遮断器・接地の欄
労働安全衛生規則 第352条溶接棒ホルダー・自動電撃防止装置・漏電しゃ断装置・接地・移動電線などは、その日の使用を始める前に点検し、異常があれば直ちに補修か取り換え点検表
労働安全衛生規則 第331条アーク溶接の溶接棒ホルダーは、必要な絶縁効力と耐熱性があるものを使う溶接棒ホルダーの点検
労働安全衛生規則 第332条狭い導電体の中や、高さ2m以上で鉄骨などに触れるおそれのある場所で交流アーク溶接をするときは、自動電撃防止装置を使う自動電撃防止装置の点検

第333条の漏電しゃ断装置が要る場面は、2つに分かれています。1つは、対地電圧が150Vを超える移動式・可搬式の電動機械器具を使うときです。もう1つは、水などで濡れた場所や、鉄板・鉄骨・定盤の上など電気を通しやすい場所で、移動式・可搬式の電動機械器具を使うときです。100Vの丸のこでも、雨で濡れた床や鉄骨の上で使うなら後者に当たります。届の「漏電遮断器・接地」の欄には、つなぐ分電盤に漏電しゃ断装置が付いているか、難しいときにどう接地するかを書きます。

移動電線(延長コード)についても、労働安全衛生規則 第337条で、水などで濡れた場所で使い、作業中や通行のときに人が触れるおそれのある移動電線と接続器具は、その液体に対して絶縁効力のある被覆や外装のものを使うことになっています。届の対象に延長コードを入れるかは元請の決まりで違いますが、被覆の傷みは点検表の「キャップタイヤ(電線の被覆)」で一緒に見ておきます。

第352条の点検は、その日の使用を始める前に行うものです。持ち込むときに1回点検すれば終わりではなく、毎日の作業前にも見ることになっています。届の点検表は、持ち込むときの点検の記録として出し、毎日の点検は職長や取扱者が続ける、と分けて考えると整理しやすくなります。

持込機械等使用届の電動工具の届を出すまでの流れ

持込機械等使用届の電動工具の届を出すまでの流れは、持ち込む工具を決めるところから始まります。

  1. 工具を決める工事安全衛生計画書の資機材の欄と合わせて、持ち込む工具を決める
  2. 番号を振る工具ごとに管理番号を振り、届の番号と工具の番号をそろえる
  3. 点検して測る点検表の項目を見て、絶縁抵抗を測って値を書く
  4. 届を書く規格・持込日・搬出予定日・点検者・取扱者・測定値を書く
  5. 元請に出す持ち込む前に所長に出し、受付を受ける
  6. 受理証を貼る元請から受け取った受理証を工具に貼る
図:電動工具の持込機械等使用届を出すまでの一般的な流れ(持ち込む下請から見た順番)

管理番号をそろえるのは、届と現物を結び付けるためです。同じ型の丸のこを2台持ち込むとき、番号がないと、どちらの測定値なのかが分からなくなります。テープや刻印で工具に番号を付け、届の管理番号と同じにしておきます。

持込機械等使用届の電動工具の書き方|工具ごとの欄

持込機械等使用届の電動工具の届では、工具ごとに1行で、機械名・規格と性能・管理番号・持込年月日・搬出予定年月日・点検者・取扱者を書きます。記入例の5台は次のとおりです。

No.機械名規格・性能管理番号点検者取扱者絶縁抵抗漏電遮断器・接地
1電動丸のこ165mm 100VD-01鈴木 次郎鈴木 次郎50メガオーム漏電遮断器付き分電盤
2インパクトドライバー18V 充電式D-02鈴木 次郎△△ △△―充電式(バッテリー)
3ディスクグラインダー100mm 100VD-03鈴木 次郎田中 一郎20メガオーム漏電遮断器付き分電盤
4交流アーク溶接機200VD-04〇〇 〇〇〇〇 〇〇0.5メガオーム漏電遮断器・自動電撃防止装置
5送風機100VD-05鈴木 次郎佐藤 花子10メガオーム漏電遮断器付き分電盤

取扱者の欄には、実際にその工具を使う人を書きます。グラインダーのといしを替える人は、研削といしの取替え等の特別教育(労働安全衛生規則 第36条)を受けている人にします。アーク溶接機を使う人も、アーク溶接等の特別教育が要る業務です。取扱者の名前は、作業員名簿の教育・資格の欄と見比べておくと安心です。

持込機械等使用届の電動工具の点検表

持込機械等使用届の電動工具の届には、持込時の点検表が付いています。参考様式第6号では、番号1〜10の工具ごとに、次のような点検事項に✓を入れる形です。

点検事項主に見る工具
アース線・接地クランプ接地して使う工具・溶接機
キャップタイヤ(電線の被覆)・コネクタコードのある工具すべて
接地端子の締結接地して使う工具
充電部の絶縁すべて
自動電撃防止装置交流アーク溶接機
絶縁ホルダー・溶接保護面アーク溶接機
操作スイッチすべて
絶縁抵抗の測定値コードのある工具
回転部の囲い・危険表示丸のこ・グラインダーなど

当てはまらない項目は「―」にしておくと、見落としなのか対象外なのかが分かります。たとえば充電式のインパクトドライバーにはアース線もキャップタイヤもないので、その項目は「―」です。

点検で異常が見つかったら、第352条のとおり、直ちに補修するか取り換えます。コードの被覆が破れている丸のこは、テープで巻いて持ち込むのではなく、コードを交換してから持ち込み、点検表のメモに交換したことを書いておきます。

持込機械等使用届の電動工具の絶縁抵抗の書き方

持込機械等使用届の電動工具の届で迷いやすいのが、絶縁抵抗の欄です。様式の注記では、測定値(メガオーム)を書くことになっています。いくつ以上なら合格か、という基準値は、元請や会社の決まりで決めていることが多く、届の様式には書かれていません。

そこで、記入例では、基準値を1メガオーム(例の値)として、測定値と比べます。

No.測定値基準値(例)判定
1 電動丸のこ50メガオーム1メガオーム基準値以上
2 インパクトドライバー―(充電式)1メガオーム測定なし(元請の決まりを確かめる)
3 ディスクグラインダー20メガオーム1メガオーム基準値以上
4 交流アーク溶接機0.5メガオーム1メガオーム基準値未満:使わずに修理・交換
5 送風機10メガオーム1メガオーム基準値以上

記入例の溶接機は、測定値が基準値より小さいので、このままでは持ち込めません。修理して測り直すか、別の溶接機に替えて届を直します。基準値は、元請の持込機械の決まりに書いてあればその値を使い、なければ自社で決めた値を届の欄外に書いておくと、元請と話がしやすくなります。

持込機械等使用届の電動工具でよくある間違いと充電式の扱い

持込機械等使用届の電動工具の届でよくある間違いと、直し方をまとめます。

よくある間違い直し方
絶縁抵抗の欄に「良」「○」と書いている測った値をメガオームで書く
届の番号と工具の番号が合っていない工具に管理番号を付け、届と同じにする
当てはまらない点検項目が空欄「―」を入れて対象外と分かるようにする
取扱者に特別教育を受けていない人を書いているグラインダー・溶接機は特別教育の有無を確かめる
工具を追加したのに届を出していない追加の工具だけで届を出す
受理証を貼っていない受け付けた工具に貼り、はがれたら元請に再交付を頼む

入力候補では「持込機械等使用届 インパクトドライバー」「持込機械等使用届 充電式」もよく調べられています。充電式の工具を届けるかどうか、絶縁抵抗を測るかどうかは、元請の決まりで分かれます。届の対象にする元請もあれば、対象から外す元請もあるので、最初の打合せで確かめておくのがいちばん確かです。

溶接機やグラインダーのように火花が出る工具を使うときは、火気使用願の書き方も確かめておきます。接着剤や塗料と一緒に送風機を使う現場では、有機溶剤の持込使用届も同じ時期に出すことになります。

持込機械等使用届の電動工具を無料テンプレートで速くするには

持込機械等使用届の電動工具の届は、工具の数が多いと、測定値と基準値を見比べるのに手間がかかります。安全書類フクロウの無料テンプレートは、参考様式第6号の記載項目に沿って、絶縁抵抗の判定を自動で出すようにしました。

持込機械等(電動工具・電気溶接機等)使用届(無料Excel)記入用・記入例・説明の3シート
持込機械等(電動工具・電気溶接機等)使用届
全建統一様式の参考様式第6号の記載項目に沿った様式です。持ち込む会社(貸与を受けた会社が下請のときはその会社)の代表者が所長に届け出ます。元請の指定の様式があれば、そちらに従ってください。
提出日2026/11/02事業所の名称株式会社サンプル建設 〇〇ビル新築工事作業所
所長名佐藤 一郎 殿一次会社名株式会社サンプル工業
持込会社名( 次)株式会社サンプル工業(一次)代表者名・電話代表取締役 山田 太郎/03-0000-1000
下記の機械等を、点検表により点検・整備したうえで持ち込み・使用しますので、お届けします。使用にあたっては関係法令に定められた事項を守ります。
絶縁抵抗の基準値(メガオーム)1例の値。自社・元請の決まりの値を入れる(測った値がこれより小さいと「基準値未満」と出る)
No.機械名規格・性能管理番号持込年月日搬出予定年月日点検者取扱者絶縁抵抗(メガオーム)漏電遮断器・接地判定(自動)受付番号メモ
1電動丸のこ〇〇製 165mm 100VD-012026/11/042027/01/29鈴木 次郎鈴木 次郎50漏電遮断器付き分電盤基準値以上
2インパクトドライバー(充電式)〇〇製 18VD-022026/11/042027/02/26鈴木 次郎△△ △△充電式(バッテリー)充電式:測定なし(元請の決まりを確かめる)
3ディスクグラインダー〇〇製 100mm 100VD-032026/11/042027/01/29鈴木 次郎田中 一郎20漏電遮断器付き分電盤基準値以上
4交流アーク溶接機〇〇製 200VD-042026/11/162026/11/27〇〇 〇〇〇〇 〇〇0.5漏電遮断器・自動電撃防止装置基準値未満:使わずに修理・交換
5送風機〇〇製 100VD-052026/12/072027/02/19鈴木 次郎佐藤 花子10漏電遮断器付き分電盤基準値以上
6
7
(空欄があと3行つづきます)
持込時の点検表(上の表の No. ごとに、点検したら「✓」、当てはまらないものは「―」)
点検事項12345678910
アース線・接地クランプ✓✓✓✓✓
キャップタイヤ(電線の被覆)・コネクタ✓―✓✓✓
接地端子の締め付け✓―✓✓✓
充電部の絶縁✓✓✓✓✓
自動電撃防止装置(交流アーク溶接機)―――✓―

(この下に7行あります。全体はダウンロードしたExcelで見られます)

実際の画面:持込機械等(電動工具・電気溶接機等)使用届の「記入例」シート(ダウンロードできるExcelをそのまま表示)

テンプレートでは、上の欄に絶縁抵抗の基準値を1回入れておくと、工具ごとの測定値と比べて「基準値以上」「基準値未満:使わずに修理・交換」を表示します。測定値が空欄なら「測定値が空欄」、充電式と書いた工具は「元請の決まりを確かめる」、漏電遮断器・接地の欄が空欄なら「漏電遮断器か接地を書く」と出ます。点検表は工具の番号ごとの列に✓を入れる形で、10台まで1枚で書け、工具ごとの✓の数も出ます。

持込機械等使用届の電動工具のよくある質問

電動工具も重機と同じ様式で届けますか?

全建統一様式では、移動式クレーン・車両系建設機械等は第9号、電動工具・電気溶接機等は参考様式第6号と分かれています。元請の指定に合わせてください。

絶縁抵抗の基準値はいくつですか?

届の様式には基準値は書かれていません。元請や自社の決まりで決めている値を使います。決まりがないときは、元請に確かめてから届を出すのが確かです。

延長コードや分電盤も届けますか?

元請によって扱いが違います。労働安全衛生規則 第352条では、移動電線と接続器具の被覆の損傷も使用前点検の対象になっているので、届に書かなくても毎日の点検は行います。

受理証がはがれたら?

受理証のない工具は、元請の巡回で使用を止められることがあります。はがれたら元請に伝えて、貼り直してもらいます。

持込機械等使用届の電動工具のまとめ

持込機械等使用届の電動工具の届は、電動工具・電気溶接機などを持ち込むときに、工具ごとの内容・点検の結果・絶縁抵抗の測定値を元請に届ける書類で、全建統一様式では参考様式第6号です。

  • 届けるのは、工具を借りて使う下請の会社の代表者
  • 工具に管理番号を付け、届の番号とそろえる
  • 絶縁抵抗は測定値をメガオームで書き、基準値と比べる
  • 点検表の当てはまらない項目は「―」にする
  • 充電式の扱いは、元請の決まりを最初に確かめる

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