持込機械・火気・危険物·公開 2026年10月27日·FUKULO(合同会社商陣)

持込機械等使用届の書き方|移動式クレーン・車両系建設機械の欄、自主検査と期限の確かめ方

持込機械等使用届は、移動式クレーンやバックホウなどの重機を現場に持ち込むときに、元請に出す届です。全建統一様式第9号では、機械ごとに規格・持込日・搬出予定日・運転者と資格・自主検査・検査証や保険の期限を書き、持込時の点検表を付けます。この記事では、3台の記入例を使い、欄の書き方と、使っている間に期限が切れないかの確かめ方を説明します。

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目次
  1. 持込機械等使用届とは|重機を持ち込む前に出す届
  2. 持込機械等使用届を出すまでの流れ
  3. 持込機械等使用届の書き方|会社と機械の欄
  4. 持込機械等使用届の自主検査と期限の書き方
  5. 持込機械等使用届の持込時の点検表
  6. 持込機械等使用届でよくある間違いと直し方
  7. 持込機械等使用届を無料テンプレートで速くするには
  8. 持込機械等使用届の書き方のよくある質問
  9. 持込機械等使用届の書き方のまとめ

持込機械等使用届は、下請の会社が自社やリースの重機を現場に持ち込むときに、元請の所長に出す届です。元請はこれを見て、機械の検査が済んでいるか、運転する人に資格があるか、保険に入っているかを確かめ、受け付けた機械に届済証を貼ります。

この記事では、株式会社〇〇解体(二次)が、株式会社サンプル建設の「〇〇ビル新築工事作業所」に、ラフテレーンクレーン・解体機・ミニバックホウの3台を持ち込む場面を例にします。会社名・機械・日付はすべて架空です。電動工具や溶接機の届は様式が別なので、電動工具の持込機械等使用届で説明しています。

持込機械等使用届とは|重機を持ち込む前に出す届

持込機械等使用届とは、現場に機械を持ち込んで使う会社が、機械の内容と点検の結果、運転する人を元請に届け出る書類です。全建統一様式では、移動式クレーン・車両系建設機械等の届が第9号、受け付けたことを示す持込機械届済証が第10号で、電動工具・電気溶接機等の届は参考様式第6号として別になっています。

第9号の欄は、大きく次のように分かれています。

欄のまとまり書くこと
届け出る会社所有会社・持込会社・使用会社と代表者
機械機械名・名称とメーカー・規格と性能・製造年・管理番号・自社かリースか
期間と場所持込年月日・搬出予定年月日・使用場所
運転者氏名と資格の種類
検査と期限定期自主検査(年次・月次・特定)、移動式クレーンの性能検査の有効期限、自動車検査証の有効期限
保険任意保険の加入額と有効期限
点検表クレーン部・車両部・安全装置・作業装置・走行部などの点検結果
その他接触防止措置、機械の特性と使用上の注意

様式の注記では、持込機械等の届は、その機械を持ち込む会社(貸与を受けた会社が下請の場合はその会社)の代表者が所長に届け出る、とされています。リース会社が運んできても、届けるのは機械を借りて使う下請の会社です。

入力候補では「持込機械等使用届 法律」「持込機械等使用届は義務ですか」もよく調べられています。届そのものは法令で決まった様式ではなく、元請が現場の安全管理のために求めるものです。ただ、届に書く検査や資格は、労働安全衛生規則やクレーン等安全規則で決まっていることの確かめになっています。

持込機械等使用届を出すまでの流れ

持込機械等使用届を出すまでの流れは、機械を手配するところから始まります。リースの機械は、検査の日付や保険の内容をリース会社に聞かないと書けない欄が多いので、手配の時点で書類をもらっておくと速く書けます。

  1. 機械を手配する自社の機械か、リースの機械かを決め、持込日と搬出予定日を決める
  2. 書類をそろえる検査証・特定自主検査の記録・車検証・保険の証券の写しをそろえる
  3. 期限を確かめる検査や保険の期限が、搬出予定日まで切れないかを確かめる
  4. 届と点検表を書く機械ごとの欄と、持込時の点検表を書く
  5. 元請に出す持ち込む前に所長に出し、受付を受ける
  6. 届済証を貼る元請が交付した持込機械届済証を機械に貼る
図:持込機械等使用届を出すまでの一般的な流れ(機械を持ち込む下請から見た順番)

ポイントはここです。期限の確かめは、持込日ではなく搬出予定日で行います。持ち込んだ日に期限内でも、使っている途中で年次の検査や保険が切れてしまう、という形がいちばん見落とされやすいからです。

持込機械等使用届の書き方|会社と機械の欄

持込機械等使用届の上の欄には、所有会社・持込会社・使用会社を書きます。記入例では、クレーンとミニバックホウはリース会社の持ち物、解体機は自社の持ち物です。

欄記入例書き方
所有会社名〇〇リース株式会社(K-01・K-03)/自社(K-02)機械の持ち主
持込会社名株式会社〇〇解体(二次)現場に持ち込む会社
使用会社名株式会社〇〇解体現場で使う会社
一次会社名株式会社サンプル工業二次以下なら一次の会社

機械の欄は、1台ずつ書きます。記入例の3台は次のとおりです。

No.機械名規格・性能持込〜搬出予定運転者の資格
K-01移動式クレーン(ラフテレーンクレーン)吊り上げ荷重 25t2026/11/16〜11/20移動式クレーン運転士免許
K-02車両系建設機械(解体用)機体質量 3t2026/11/9〜12/18車両系建設機械(解体用)運転技能講習
K-03車両系建設機械(整地等)ミニバックホウ機体質量 2.8t2026/11/9〜2027/1/29小型車両系建設機械(整地等)特別教育

運転者の資格は、機械の大きさで要るものが変わります。参考様式第4号の資格の一覧でも、3t以上の車両系建設機械は技能講習、3t未満は特別教育、と分けて並んでいます。記入例の解体機は3tなので技能講習、ミニバックホウは2.8tなので特別教育です。規格の欄の数字と、運転者の資格の欄が合っているかを、届を出す前に必ず見比べます。

持込機械等使用届の自主検査と期限の書き方

持込機械等使用届でいちばん大事な欄が、自主検査と期限です。重機の検査は法令で決まっていて、届にはその実施日と期限を書きます。

機械検査根拠(要旨)
車両系建設機械1年以内ごとに1回の定期自主検査(特定自主検査)労働安全衛生規則 第167条・第169条の2
車両系建設機械1月以内ごとに1回の定期自主検査労働安全衛生規則 第168条
車両系建設機械その日の作業を始める前のブレーキ・クラッチの点検労働安全衛生規則 第170条
移動式クレーン1年以内ごとに1回・1月以内ごとに1回の定期自主検査クレーン等安全規則 第76条・第77条
移動式クレーン移動式クレーン検査証(有効期間は原則2年)を備え付けるクレーン等安全規則 第60条・第63条
移動式クレーン作業開始前の巻過防止装置・ブレーキなどの点検クレーン等安全規則 第78条

定期自主検査を行ったときは、検査の日・方法・箇所・結果・実施者などを記録し、3年間保存することになっています(労働安全衛生規則 第169条)。届には、その記録の日付を見て、直近の実施日を書きます。

リースの機械で手元にそろえる書類

持込機械等使用届の期限の欄は、リースの機械だと手元に書類がなく、空欄のまま出してしまいがちです。届を書く前に、リース会社から次の書類の写しをもらっておくと、欄を埋められます。

書類届のどの欄に使うか関係する決まり(要旨)
移動式クレーン検査証性能検査の有効期限有効期間は原則2年。作業のときは機械に備え付ける(クレーン等安全規則 第60条・第63条)
定期自主検査の記録年次(特定)・月次の実施日記録を3年間保存(労働安全衛生規則 第169条)
自動車検査証自動車検査証の有効期限公道を走る機械
任意保険の証券加入額(対人・対物など)と有効期限元請の決まり

検査証は作業のときに機械に備え付けるものなので、写しを届に付けるだけでなく、原本が機械に載っているかも持込の日に確かめます。

ここで、記入例の3台について、搬出予定日まで期限が切れないかを確かめてみます。

No.年次(特定)の実施日 → 次の期限月次の実施日 → 次の期限搬出予定日判定
K-012026/3/10 → 2027/3/102026/11/2 → 2026/12/22026/11/20搬出予定日まで期限内
K-022025/12/5 → 2026/12/52026/10/28 → 2026/11/282026/12/18年次の検査が使用中に切れる
K-032026/4/20 → 2027/4/202026/10/30 → 2026/11/302027/1/29月次の検査の日が使用中に来る

K-02の解体機は、年次の特定自主検査から1年がたつ2026年12月5日が、搬出予定日の12月18日より前に来ます。持ち込む前に検査を受けておくか、使っている途中で検査を受ける段取りを決めて、元請に伝えておく必要があります。

K-03のミニバックホウは、使う期間が2か月半あるので、月次の自主検査の日が使っている間に来ます。月次の検査は毎月行うものなので、これ自体は間違いではありませんが、現場で検査を行う日と、記録を元請に見せる段取りを決めておきます。検査証・車検・任意保険の有効期限も、同じように搬出予定日と比べます。

持込機械等使用届の持込時の点検表

持込機械等使用届の右側(または裏面)には、持込時の点検表があります。第9号では、クレーン部(上部旋回体)・車両部(下部走行体)・ゴンドラ・安全装置・作業装置・走行部・電気装置などの区分ごとに点検事項が並び、機械の種類によって使う区分が決められています。

点検の区分(例)主な点検事項
クレーン部巻過防止装置・過負荷防止装置・フックのはずれ止め・旋回警報装置・ワイヤロープ・玉掛用具
車両部ブレーキ・クラッチ・ハンドル・タイヤ・クローラ・アウトリガー・各種ミラー・前後照灯
安全装置・作業装置各種ロック・ヘッドガード・バケット・ブーム・アーム・警報装置・照明

様式の注記では、点検結果の(a)欄は機械所有会社の確認欄、(b)欄は持込会社または機械使用会社の確認欄で、元請が確認するときは(b)欄を使うとされています。自社の点検表で点検したときは、その点検表を貼り付けてよく、転記は要らないとされています。

点検表で大事なのは、チェックを入れるだけでなく、異常があったときにどうしたかを残すことです。ワイヤロープの素線切れなどが見つかったら、交換してから持ち込み、メモ欄に交換したことを書いておくと、元請が受け付けるときの確かめが短くなります。

持込機械等使用届でよくある間違いと直し方

持込機械等使用届の間違いは、資格と期限に集まります。差し戻されやすいものをまとめます。

よくある間違い直し方
機械の規格と運転者の資格が合っていない機体質量・吊り上げ荷重と、資格の区分を見比べる
期限を持込日でしか確かめていない搬出予定日まで切れないかを確かめる
届け出る会社がリース会社になっている機械を借りて使う下請の会社が届ける
任意保険の加入額・期限が空欄保険の証券で加入額(対人・対物など)と期限を書く
搬出予定日が延びたのに届を直していない延びたら届を直して出し直し、期限も確かめ直す
接触防止措置の欄が空欄立入禁止の範囲・誘導員・合図者を書く

接触防止措置の欄には、記入例では「吊り荷の下に人を入れない。合図者 △△ △△」「作業範囲をカラーコーンで区切り、誘導員を置く」と書いています。この欄の内容は、工事安全衛生計画書のリスクの低減措置とも合わせておくと、元請に説明しやすくなります。計画書の書き方は工事安全衛生計画書の記入例で扱っています。

解体や鉄骨の切断で火花が出る機械を使うときは、火気使用願も一緒に出す現場があります。火気使用願の書き方もあわせて確かめておくと、出し忘れを防げます。

持込機械等使用届を無料テンプレートで速くするには

持込機械等使用届は、機械が増えるほど期限の確かめに時間がかかります。安全書類フクロウの無料テンプレートは、全建統一様式第9号の記載項目に沿って、機械ごとに期限を自動で判定するようにしました。

持込機械等使用届(移動式クレーン・車両系建設機械)(無料Excel)記入用・記入例・説明の3シート
持込機械等(移動式クレーン・車両系建設機械等)使用届
全建統一様式第9号の記載項目に沿った様式です。機械を持ち込む会社(貸与を受けた会社が下請のときはその会社)の代表者が、所長に届け出ます。元請の指定の様式があれば、そちらに従ってください。
提出日2026/11/02事業所の名称株式会社サンプル建設 〇〇ビル新築工事作業所
所長名佐藤 一郎 殿一次会社名株式会社サンプル工業
持込会社名・代表者名株式会社〇〇解体 代表取締役 〇〇 〇〇(二次)使用会社名・代表者名株式会社〇〇解体 代表取締役 〇〇 〇〇
所有会社名・代表者名〇〇リース株式会社(K-01・K-03)/自社(K-02)電話03-0000-3000
下記の機械等を、点検表により点検・整備したうえで持ち込み・使用しますので、お届けします。使用にあたっては関係法令に定められた事項を守ります。
No.機械名名称・メーカー規格・性能製造年管理番号自社・リース持込年月日搬出予定年月日運転者(取扱者)資格の種類年次(特定)自主検査の日月次自主検査の日検査証・車検の有効期限任意保険の有効期限期限の確認(自動)
1移動式クレーン〇〇製 ラフテレーンクレーン吊り上げ荷重 25t2018K-01リース2026/11/162026/11/20〇〇 〇〇移動式クレーン運転士免許2026/03/102026/11/022027/05/312027/03/31搬出予定日まで期限内
2車両系建設機械(解体用)〇〇製 解体機機体質量 3t2020K-02自社2026/11/092026/12/18△△ △△車両系建設機械(解体用)運転技能講習2025/12/052026/10/282027/01/312027/02/28年次の検査が使用中に切れる:期限前に受ける
3車両系建設機械(整地等)〇〇製 ミニバックホウ機体質量 2.8t2021K-03リース2026/11/092027/01/29□□ □□小型車両系建設機械(整地等)特別教育2026/04/202026/10/302027/04/30月次の検査の日が使用中に来る:毎月行う
4
5
(空欄があと1行つづきます)
年次:車両系建設機械・移動式クレーンは1年以内ごとに1回の定期自主検査(車両系建設機械は特定自主検査)。月次:1月以内ごとに1回。検査証:移動式クレーン検査証(有効期間は原則2年)。車検は自動車検査証の有効期限。
持込時の点検表(所有会社と持込会社が、点検したら「✓」)
区分点検事項所有会社の確認持込会社の確認メモ
移動式クレーン巻過防止装置・過負荷防止装置(過負荷警報装置)✓✓
移動式クレーンフックのはずれ止め✓✓
移動式クレーン旋回警報装置・起伏制御装置✓✓
移動式クレーンワイヤロープ・玉掛用具の損傷✓✓
移動式クレーンアウトリガー✓✓
車両系建設機械ヘッドガード・各種ロック✓✓

(この下に7行あります。全体はダウンロードしたExcelで見られます)

実際の画面:持込機械等使用届(移動式クレーン・車両系建設機械)の「記入例」シート(ダウンロードできるExcelをそのまま表示)

テンプレートでは、年次(特定)自主検査の日・月次自主検査の日・検査証や車検の有効期限・任意保険の有効期限を入れると、搬出予定日と比べて、使っている間に切れるものがあるかを機械ごとに表示します。年次は実施日から12か月後、月次は1か月後を次の期限として計算します(Excel の EDATE)。持込時の点検表は、所有会社と持込会社がそれぞれ「✓」を入れる形です。

搬出予定日が延びたときは、その日付を直すだけで判定が出直すので、出し直しの前の確かめにも使えます。

持込機械等使用届の書き方のよくある質問

持込機械等使用届は誰が出しますか?

全建統一様式第9号の注記では、機械を持ち込む会社(貸与を受けた会社が下請の場合はその会社)の代表者が、所長に届け出るとされています。

自社の点検表を使ってもよいですか?

注記では、自社の点検表で点検したものは、その点検表を貼り付ければよく、転記は要らないとされています。元請の決まりもあわせて確かめてください。

様式の番号が元請の一覧と違います。

全建統一様式は改訂があり、元請の様式の版によって番号が違うことがあります。書類名で突き合わせて、元請の指定の様式を使ってください。

持ち込んだあとで運転者が替わったら?

届の運転者の欄を直して出し直します。替わった人の資格の種類が、機械の規格に合っているかも確かめます。

持込機械等使用届の書き方のまとめ

持込機械等使用届は、重機を現場に持ち込むときに、機械・運転者・検査・保険を元請に届ける書類で、全建統一様式では移動式クレーン・車両系建設機械等が第9号です。

  • 届けるのは、機械を借りて使う下請の会社の代表者
  • 機械の規格と運転者の資格を見比べる
  • 年次・月次の自主検査、検査証・車検・保険の期限は、搬出予定日で確かめる
  • 持込時の点検表は、所有会社と持込会社がそれぞれ確かめる
  • 搬出予定日が延びたら、届を直して期限も確かめ直す

無料テンプレートを使えば、使っている間に切れる期限を、機械ごとに自動で見つけられます。

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